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08242023
Category: Webサイト・ホームぺージ

医療広告ガイドラインとWEBサイト【Vol.1 虚偽広告・誇大広告】

医療広告ガイドラインとWEBサイト【Vol.1 虚偽広告・誇大広告】

クリニックや病院、診療所といった医療機関のWEBサイトにおいて、遵守しなければならないのが、厚生労働省が施行する『医療広告ガイドライン』です。

Vol.1の今回は、医療広告ガイドラインで規制対象となっている広告から『虚偽広告』『誇大広告』について、禁止事例を確認していきましょう。

医療広告ガイドラインにWEBサイトが含まれる理由

クリニック・病院・診療所などに関する『医療広告』は、患者様やその家族、あるいは地域住民に対し、事実と異なる情報や誤認を与える内容を伝達するようなことがあってはいけません。
そのため、医療法やその他の規定により、広告内容に制限が設けられてきました。

一方で、医療機関のWEBサイトは広告規制の対象とはならず、「医療機関ホームページガイドライン(厚生労働省)」に基づき、WEBサイトへは適切な内容を掲載するようにと、自主的な取り組みを促してきました。

しかし、「リスクの説明がなかった」「事前の説明と異なる施術をされた」「施術後に症状が改善しない」といった、美容医療に関する消費者トラブルが増加。これを受けて消費者委員会から「医療機関のWEBサイトに対する法的規制が必要である」との建議がなされます。

そこで医療広告に関する規制の見直しを含む医療法の改正が行われ、2018年に施行されたのが「医業若しくは歯科医業又は病院若しくは診療所に関する広告等に関する指針=医療広告ガイドライン」です。

これにより、規制の対象範囲が「広告」から「広告その他の医療を受ける者を誘引するための手段としての表示」へと変更され、医療機関のWEBサイトも広告規制の対象となりました。

禁止される広告事例【虚偽広告・誇大広告】

事実とは異なる情報の掲載や、事実よりも大げさな表現の使用が『虚偽広告』『誇大広告』に当てはまります。

・どんなに難しい手術でも失敗することはありません!
→医学上「失敗しない」と言い切ることはできません。

・当院の治療は100%の安全が保障されています!
→医学上「100%の安全」を保障することはできません。

・即日ホワイトニングプラン!1日ですべての治療が終了します!
→治療後に定期的なメンテナンスが必要のため、1日ですべての治療が終了するという表記は虚偽となります。

・90%以上の患者様にご満足いただいている治療方法です!
→データの結果のみを示し、根拠を明確にしていないため表記することはできません。

・経験豊富な医師が治療を行います。
→経験豊富であることを示す根拠がありません。

・確かな技術を持つ専門医が診断を行います。
→確かな技術を示す根拠がありません。

・身体への負担がかからない治療方法です。
→身体への負担がかかるかどうかは当人によるため断定することはできません。

・痛みが無いため、安心して治療をお受けいただけます。
→痛みの感じ方は人それぞれであり、痛みが無いと断定することはできません。

・手軽に体重を落とすことができる治療方法です。
→身体に少なからず負担がかかる治療行為において「手軽に」という表現は不適切です。

・当院は最先端の医療機器を取り入れています。
→「最先端」は誇張された表現のため認められません。

医療広告ガイドラインを遵守したWEBサイトづくりを

医療広告ガイドラインに違反する内容をWEBサイトへ掲載することは、患者様とのトラブルを引き起こしかねない大きなリスクです。医療機関としての信頼を得るためにも、定められた医療広告ガイドライン遵守し、WEBサイトを運用していくことが大切です。

■より詳細な内容はこちら
医療法における病院等の広告規制について(厚生労働省ホームページ)