ロゴマークを綺麗に印刷するために大切な『拡張子』の話
看板広告、電柱広告、交通広告 etc.
広告の種類はさまざまですが、そのデザインの多くに共通しているのが、広告主様のロゴマークがレイアウトされていることです。
弊社でロゴマークをお作りした場合は、広告のデザインにもスムーズに反映することが可能です。
一方で、他社様でロゴマークを作り、広告のデザインだけ東海廣告に依頼をするという場合に、弊社からお客様へお願いしたいのが「ロゴマークデータのご提供」です。
どんなロゴマークデータを提供すればいい?
ご提供いただきたいロゴマークデータというのは、拡張子が「.jpg」「.png」「.gif」のような“ラスタ形式”のデータではなく、拡張子が「.ai」「.eps」「.svg」といった“ベクタ形式”と呼ばれるデータです。
ここで、初めて聞く言葉が出てきたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ひとつずつ解説していきましょう。
小さな四角の集合体『ラスタ形式』とは
「.jpg」「.png」「.gif」はラスタ形式であると前述しました。
このラスタ形式、皆さまに一番なじみがあるのが、カメラやスマホで撮影した画像ではないでしょうか。
画像をどんどん拡大していくと、細かなドット絵のように見えてくると思います。
これがラスタ形式の特徴であり、縦横1ピクセルという小さな四角形を、格子状に並べることで一枚の画像を作り上げています。たとえば綺麗な風景画像も、見方を変えてみると、とんでもなく細かいドット絵と言えるでしょう。
実はこの「拡大するとドット絵に見える」というラスタ形式の特徴が、広告のデザインに使用するデータとしてはあまり適していません。
看板広告や駅貼りのポスターはかなり大きなサイズですよね。
その広告面に、ラスタ形式のロゴマークをレイアウトすると何が起きるか…
ロゴマークがドット絵のように荒く印刷されてしまう危険性があるんです。
これでは綺麗な仕上がりとは言えません。このような事態を回避できるのが“ベクタ形式”です。
数値で形を表現『ベクタ形式』とは
ベクタ形式のデータは「点と点を結ぶ線を数値化したもの」によって画像を構成しています。
…ちょっと想像しづらいですね。
こちらはベクタ形式の弊社ロゴマークです。
「複数の点」と「それらを結ぶ線」によってロゴマークが形作られているのがわかるでしょうか。
そしてこれを数値化したものがこちら。(一部抜粋)
うーん…よくわからない…。ただ、少し既視感があるような…
数値から図形を表す…といえば!そう!関数グラフ!(ちょっと無理やり?)
かなり大枠なたとえですが、ベクタ形式はこの関数グラフと同じような仕組みで、ロゴマークを形成しています。
ロゴマークデータが数値で形成されているなら、どれだけ拡大してもその数値が大きくなるだけで、ドットが見えてしまうようなことはありません。
そのためベクタ形式は、大きな広告面にロゴマークを印刷するために、非常に適しているデータ形式なんです。
ベクタ形式のデータはどうやってつくる?
ベクタ形式のデータを作る方法として一般的なのが「illustrator(イラストレーター)」という、Adobe(アドビ)社が提供しているグラフィックツールの使用です。
【illustratorの画面】
弊社でもデザイン制作にはillustratorを使用しています。他社様にご依頼された場合でも、illustratorをお使いになられているところがほぼ100%ではないでしょうか。
このillustratorで制作するデータは、拡張子が「.ai」です。
そのため、お客様にロゴマークデータのご提供をお願いする際に「aiデータをいただけませんか?」「イラレ(illustrator)のデータはありませんか?」とお伺いすることが多々あります。
そのようなときは、データの拡張子が「.ai」のデータ、または「.eps」「.svg」の拡張子でも問題ございませんので、綺麗にロゴマークを印刷するためにも、データのご提供にご協力いただけますと幸いです。
ベクタ形式のロゴマークデータが無いときは?
もちろんすべてのお客様がベクタ形式のロゴマークデータをお持ちとは限りません。
「以前にデザイン会社からaiデータを貰った気がしたけど見つからない」
「手書きの文字をスキャンして作ったロゴマークだからベクタ形式のデータがない」
そういった場合は、できるだけサイズの大きな「.jpg」や「.png」のデータをご提供ください。弊社にてトレース作業を行い、ベクタ形式に変換いたします。(ロゴマークのデザインによっては対応の可否がございますのでご相談ください)
以上、ロゴマークを綺麗に印刷するために大切な『拡張子』のお話でした!